カンボジアの生活
運動不足を解消
トンレサップ川に沿って伸びる広い遊歩道は、朝から晩まで人々で賑わっています。
追いかけっこをして遊ぶ子ども達、川岸に足を投げ出して読書やスマホを眺めて時間を過ごす人。
中には昼間からお酒を飲んでいる男性の姿も見られます。
18時ともなれば若者のグループが集まり、ミニサッカーやバドミントンで深夜まで盛り上がっているのです。
外国人も多く、欧米の人々が運動器具で筋トレをしていたり、おしゃれなウェアでランニングしているのも絵になります。
カンボジアにいると車やトゥクトゥク、Grabを使ったり、日本より歩く機会が少なくなるので運動不足になりがちです。
またご飯もおいしいので食べ過ぎ、飲みすぎで、体重増やして帰国なんて時もよくあります。
そんなことにならないように、こうした気軽に運動ができる場所を利用するといいでしょう。
ランニングや運動器具の利用は無料です。
そしておすすめは、ここで流行っているエアロビクス、ヨガ、太極拳など。
インストラクターを中心に、いくつかのグループが朝晩と体を動かしています。
特にエアロビクスのリズムがとても軽快で、私はこのグループによく参加していました。
グループの人は月会費なのか分かりませんが、私は1回の参加で1$でした。
こういうグループに入るとカンボジア人の中年女性と友達になれますし、何より朝から体を動かして、とても気持ちのいい1日のスタートとなります。
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食事
カンボジアの人は、朝はお粥が好きです。
お粥に煮魚と漬物、これはとても美味しくて健康的な朝ご飯です。
日本ではお粥は体調を壊した時とか、ダイエットの時に食べますが、カンボジアでお粥は一般的な朝ご飯。
これは近所のお粥専門店のですが、日本のお粥より水分がたっぷり。スープみたいです。
そしてお昼と夜はたっぷりのお米。日本のお米よりも細長く、パサパサとしています。
友人は「カンボジアの食事はお米が中心。おかずはお米を食べやすくするためにあるんだよ」と教えてくれました。
おかずは魚料理が多く、焼いたり、煮たり、調理方法は日本と同じでたくさんあります。
写真は全てうちのスタッフがよく作ってくれるご飯です。
魚を甘辛く煮て濃厚ですが、レタスとトマトでさっぱりと調節してくれます。
あとはインゲンに鶏肉、これも日本人の口に合うでしょう。
この焼きそばは、キャベツと青ネギがたっぷり入っていて、日本人にとっても合います。
麺といえば、日本のラーメンやソウメンと似ている麺料理も一般的ですし、あとセットで野菜スープが付くこともよくあります。どれもとてもおいしいですよ。
カンボジアの屋台
カンボジアには屋台がたくさんあります。
1$でもお腹いっぱい食べられますから、家で作るより外で食べた方が楽でしょう。
三食以外にも、おやつのように食べられる値段ですから、人気のお店はいつも大繁盛です。
メニューも豊富で、チャーハン、ラーメン、焼き鳥、お粥、野菜揚げ、フルーツ、サンドウィッチ・・等々なんでもそろっています。
カンボジアの人はこういう屋台でご飯を食べながら、おしゃべりするのが大好きです。
いつも楽しそうに食事をしている姿はいいなと思います。
ただ、衛生的にはちょっと問題がありますので、慣れてない日本人は気をつけた方がいいでしょう。
もし食べるのであれば、先に食器をティッシュで拭いてからよそってもらった方が安心です。
バイクショップ
カンボジアも旅行や短期間の出張なら、Grabやトゥクトゥクで十分ですが、移住や長期滞在となると、バイクがあると1人で動ける行動範囲も広がってとても便利です。
電車が身近でないカンボジアでは、バイクは国民の足。3人乗りや4人乗りは当たり前で。小学生で乗ってる子もいるくらいです。
運転するのはもちろん免許が必要です。
国際免許を持っていればそのまま使えますし、日本の免許証をカンボジアの免許証に書き換えも可能です。その場合は現地の自動車教習所に申請して下さい。
申請用紙、パスポート(ビザ)、日本の免許証、日本の免許証の翻訳(大使館で書いてもらう)が必要で、料金は100$程度です。
あまりいないとは思いますが、カンボジアの自動車教習所で一から免許を取得することも可能です。
それと道路税を年に1回、税務局に行って支払うことになります。
例えば50cc~125ccで4,500リエル(約120円)です。
個人で購入するなら、パスポートと現金を用意してバイクショップへ。
国民の足だけにバイクショップはたくさんあります。
この時はうちでサポートしている男の子が日本語学校に通うのに、どうしてもバイクが必要となったので一緒に買いにきました。
車種も豊富で、HONDA、SUZUKI、YAMAHAと、日本製は信頼があり人気です。
前にも2台買ったことがあるのですが、500$と1,000$。これくらいが相場でしょう。
ただこの時は、男の子がどうしてもこれが欲しいと。HONDAのNCXで2,600$でした。
交通マナーが悪いので事故には気を付けて、それから盗難にも十分注意して下さい。
プール
プノンペンの多くのホテルにプールは付いているでしょうが、やっぱり大きなプールは楽しいです。
お子様と一緒だったら是非行ってほしいのが、2018年5月にオープンしたイオンモール2号店(Sen Sok City)の屋外プールです。
写真を見ての通り、とにかくきれいなプールです。更衣室もトイレも全て清掃が行き届いているのが嬉しいです。
日本と同様の大きな流れるプール。
ありがたいのは大きな浮き輪がたくさん置いてあって無料で使えます。
かなりの数があるので足りなくなることもなさそうです。
そして、いちばん楽しかったのは、このウォータースライダー。
大きな浮き輪を持って階段の最上階まで上がるのがちょっと大変ですが、上から係員の指示に従って一気に滑り降ります。
ぐるぐる回るトンネルを猛スピードで走るスリル満点のコース。
これは本当に大人でも十分に楽しめて、何度も滑ってきました。
日本だったらプールは水着に着替えて入るのが当たり前ですが、ここではTシャツで入ってもいいし、ジーパンで泳いでいる人もたくさんいました。
カンボジアは暑いから直ぐに乾くので気にしないようです。
小さい子用のかわいいすべり台もありました。幼稚園児くらいから遊べるでしょう。
このイオン2号店には他にも室内遊園地、ボーリング、ゲームセンター、映画館、コンサートホールなども入っていますので、ショッピングを兼ねて一日中ご家族で楽しむことができる場所です。
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動物園
プノンペンに2018年にオープンしたサファリパーク。
場所はプノンペンの中心からは20㎞ほど北上、車だと1時間以上みておいた方がいいでしょう。
市街地とは異なり、ビルやコンドミニアムも何もない場所、このサファリパークだけですから、アフリカに来たかのような別世界です。
広大な敷地には800頭もの動物を飼育しているそうです。
ショーが多いのが特徴なので、この時間を確認しながら動くといいでしょう。
鳥のショーでは実際にオウムに触れて子ども達は喜んでいました。
オランウータンが一輪車に乗ったり、ボクシングをしたり、内容はかなりのレベルです。
トラが炎の輪の中を飛び越えるショーはすごい迫力。
ワニの口の中にスタッフが頭を入れる瞬間は怖くて見ていられないほどです。
子ども達がいちばん喜んでいたのが象と遊べるところです。
目の前を見上げると巨大な象、エサとなる草の束を見せると、そこから伸びる太く長い鼻でエサをくるっと巻いて口に持っていくのです。
子ども達は「キャー!キャー!」言って興奮していました。
この時は動いていなかったのですが、列車で敷地を廻れるようですし、お土産や飲食コーナー、池にはたくさんの鯉もいました。
日本のサファリパークのように車で大自然の中に入り、キリンやトラが寄ってくるというほどの体験はできないのですが、とにかく敷地が広いので解放感でリフレッシュできます。
お子様を連れてプノンペンに行く時は、是非行ってほしい場所です。
<料金>
- 大人(120㎝以上) カンボジア人15$・外国人20$
- 子供(90㎝~120㎝) カンボジア人8$・外国人12$
- 90㎝未満は無料です。
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タヤマビジネススクール
通称「タヤマ日本語学校」は、2007年に日本人によってプノンペンに設立されました。
「どんな人にも学ぶ場を。どんな人にも働く場を提供する」という思いを根底に運営されています。
「社会の第一線で活躍できるリーダー」を要請するべく、日本語だけでなく文化や慣習、マナーや考え方をしっかりと身に着けた優秀な人材を輩出しているのです。
その指導力と実績は群を抜いていると言えるでしょう。
校舎に一歩入れば、歩いている学生はピタッと足を止め「こんにちは!」と、直立不動で深々と頭を下げてくるのです。
下駄箱のクツ、駐輪場のバイクは測ったかのように真っ直ぐに並び、感心するばかり。
先生のご配慮で授業中の教室を見学させていただくと、「ちょっと日本の文化を教えてあげて下さい」となりました。
そこで質問を受け付けると、「こんにちは!私の名前は〇〇と申します!質問があります!」と、一生懸命覚えた日本語でハキハキと話してくれます。
それに回答すると、「ありがとうございます!失礼します!」と、イスに着席するのです。
ここにいると、最近の日本人が忘れてしまった日本の文化やマナーを、カンボジアの学生から教わっているかのような気持ちにすらなります。
「学びたくても学べない若者のため」と、なんと学費は無料です。
入学時に諸費用として100$程度は必要になるものの、その他の授業料などは一切かかりません。
私たちもここの生徒の数名を卒業までサポートしているのですが、必要な費用と言えば交通費や食事代程度です。
2年制で1年目は日中、2年になると夕方からの授業となるので、日中にはアルバイトをして社会に慣れていきます。
卒業後の進路も優秀です。
うちがサポートしてきた学生だけでも、学習塾の代表、日本語教師、そして2020年には日本の会社へ就職が決まった男の子もいるのです。
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美空ひばりや森進一も、カンボジアで歌われる日本の曲
カンボジアで耳にした音楽
カンボジアには伝統歌謡もありますが、一般の人たちが聞いているのは、日本と変わらないポピュラーミュージックです。
現地のラジオなどで耳にした曲は、日本の演歌のような雰囲気のものが多かったです。
香港、台湾、タイ、日本の曲に、カンボジアの歌詞をつけて歌うものが多いようです。
そして最近の若者の間では特にK-POPが人気があります。
日本の曲がカバーされている
ポル・ポト政権前までは、日本のヒット曲もかなりカバーされており、多くのカンボジア人が日本の曲を知っています。
美空ひばりの「りんご追分」や、坂本九の「上を向いて歩こう」、前川清「長崎は今日も雨だった」、森進一「港町ブルース」などなど、多くの楽曲がカバーされ、カンボジアでヒットし、現地語で歌い継がれています。
ですが、香港や台湾を経由してカンボジアに入ることが多いので、元が日本の曲であることを知らないカンボジア人が多いようです。
今はリアルタイムで日本の曲に触れている
カンボジアの日本語学校へ行ったときのことです。中学生くらいの女の子たち10名ほどが、タブレットの画像を見ながら、ダンスの練習をしていました。
なんとその曲は、星野源の「恋」でした。当時日本でも大流行し、みんなが躍った「恋ダンス」を練習していたのです。
遠くカンボジアの地で、日本の曲に親しんでくれている彼女たちに嬉しくなりました。
また、YOUTUBEなどで、リアルタイムで日本の文化に触れることができる時代なんだ、と実感しました。
日本と同じでカラオケ大好きな人も多いですよ。
抜群の美味しさ!カンボジアの胡椒
カンボジアでいちばん美味しかったもの
カンボジアで食べたもので、いちばん美味しかったのは何?と聞かれたら、私は目玉焼きと答えます。
正確に言うと、それにかけた胡椒が最高でした。
胡椒はこんなにおいしかったんだと衝撃を受けました。
取れたてと、冷凍されたものを解凍したくらいの違いとでも言えばいいでしょうか。
今まで日本で食べていた胡椒とは全然違う、素晴らしい香りで抜群の美味しさでした。
世界一と言われたカンボジアの胡椒
胡椒はスパイスの王様とも言われています。
暑い国で作るのが適していると言われ、生産国は熱帯地域ばかりです。
今いちばん生産量が多い国は、カンボジアのお隣のベトナムで、以降ブラジル、インドネシア、インド、スリランカと続きます。
ですが、カンボジアは上位10位にも入っていません。
20世紀初頭、カンボジアの胡椒は、「世界一美味しい」と言われていました。
年間8,000トンも生産され、ヨーロッパの高級レストランがこぞって買い求めていました。
ですが1970年頃から続いた内戦で、生産者の多くが虐殺され、農園は破壊され壊滅的な状況となり、胡椒の生産も途絶えてしまったのです。
内戦終了後、残されたわずかな苗木から、少しずつ胡椒の生産が再開され、ようやく近年になり、世界一だったカンボジアの胡椒が復活しているのです。
今はおみやげとしても人気
この世界一のカンボジアの胡椒、今は気軽に買えるようになりました。現地のおみやげとしても人気です。
特に有名なのは、カンボジア南西部のカンポット州で作られる「カンポットペッパー」です。
その豊かな香りから、胡椒のボルドーワインと称され、世界最高級と絶賛されています。
日本で買うと、普通のテーブルコショーの3~4倍!とかなり高価ですが、現地ならもう少し安く購入ができます。