ラオスで成功するには?
ラオス人の気質や慣習を理解した経営
ラオス人は「不満があると直ぐに辞めてしまう」という気質もあります。
これはカンボジアも同様ですが「厳しくしても大丈夫。他よりいい給料出してるんだから辞めないだろう」は間違いです。
仕事を辞めて収入がなくなっても、「友達の家で暮らすからいいです」「食事くらい親戚にもらうから大丈夫」と、あっけらかんと辞めてしまうのです。
元々収入のない生活をしていましたから、その生活に戻っても何も問題ないのです。
また日本とは比較にならないほど、親戚や友達とのきずなが深いので、家族だけでなく、親戚一族が一緒に住んでいたり、ご飯を分け合うなんて当たり前のことなのです。
それと日本以上に、家族を大切にする習慣があります。
「親が病気だから今日は仕事休みます」とか、日本だったら「親でしょ?自分じゃないなら来てよ!」って怒ってしまいますが、途上国では、親、祖父母、兄弟姉妹、甥っ子姪っ子の看病をするのは当たり前なのです。
「姉に子供が生まれたから、面倒見るので会社を辞めます」「兄が商売を始めたのを手伝うので退職します」なんてことも特別珍しいことではありません。
こうした気質や文化の違いはたくさんあります。
これらを理解しながら、スタッフを怒ることなく上手に教育したり、退職することも想定して、スタッフの人数を確保しておくことも大切なのです。
ラオス人に合わせたサービスを
日本人や欧米人を対象としたサービスであるなら、日本のサービスで勝負することもできますが、現地ラオス人も対象とするなら、日本で流行っていることが直結するとは限りません。
ラオスの人々は元々タイのテレビ番組や流行を見て育っていることから、先ずはタイなのです。
ラオス語とタイ語は近く、タイのイサーンではラオス語が使われているほどですから、言葉の壁も大きくありません。
「タイで流行ったものがラオスで流行る」ことは大いにあるので、「次に何が流行るのか」をマーケティングもしやすいという意味でもありますので、日本やヨーロッパでなく、タイの今をリサーチするのも効果はあるかと思います。
私の経験として、ラオスではありませんが、カンボジアで飲食店をオープンさせたことがあります。
開業当初は日本でウケそうなレイアウトにし、接客、清掃、制服の日本同様にやってみました。ところがお客さんは増えず赤字が続き、スタッフも定着しません。
そこでマネジメントをカンボジア人に任せてみたところ、客さんが増え、スタッフも辞めなくなり、今でも何とかお店を維持することができています。
その国の文化や気質に従って、素直に聞いて任せてみる姿勢も大切なんだと感じました。