タイ基本情報
国旗
タイの国旗はトン・トライロング(三色旗)と呼ばれています。
青色は国王・王宮、赤色は国家・国民、白色は宗教・仏教をあらわしています。
青色部分は、他の4本の2倍の幅があり、旗全体が王室を中心とする国民の忠誠心・団結心と小乗仏教への高い信仰心を象徴しています。
国王ラマ6世によってデザインされ、1917年より導入されました。
首都(名前の由来)
首都はバンコクです。
正式名はとても長く、クルンテープ・プラマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット
日本語に訳すとインドラ神がヴィシュヌカルマ神に命じてお作りになった、神が権化としてお住みになる、多くの大宮殿を持ち、九宝のように楽しい王の都、最高・偉大な地、インドラ神の戦争のない平和な、インドラ神の不滅の宝石のような、偉大な天使の都
ラーマ1世により命名されました。
名前があまりにも長い為、現地の人は、最初のクルンテープまたはクルンテープ・プラマハーナコーンと呼んでいます。
面積(位置)
面積は513,120km2で日本の約1.4倍です。
タイは、大きく中央部、東北部、南部、北部の4つの地域に分けられ、南北に長い形をしています。
人口(平均年齢・寿命)
2019年のデータでは、タイの人口は約6,900万人。
人口の1割強がバンコクに住んでいます。
タイ人の平均年齢は、36.9才。世界第46位です。
日本人は45.9才で第1位です。
タイ人の平均寿命は、2000年頃から急激に伸びて、2018年タイは76.93才。
経済成長するタイですが、2040年をピークに減少すると予想されています。
女性の社会進出や教育レベルの上昇に伴い、急速に少子化が進んでいます。
高学歴な女性がなかなか結婚しない、出産しないという先進諸国同様の問題を抱えています。
また男性僧侶、トランスジェンダーが多い、男性に兵役があることなどが減少の原因と考えられています。
民族(特徴)
島国の日本と違い、隣国のラオスやカンボジアなどからの移民が暮らし、多種の民族がいます。
タイ族75%、華人14%、その他マレー系、インド系、モン族、カレン族など独特の文化を築いています。
宗教
日本と同じ仏教徒が95%以上です。
ただし、日本は大乗仏教という「お釈迦様の教えで、全ての人が救われる」という考えに対して、タイの仏教は小乗仏教。
正式には上座部仏教と言い「戒律を守り修行したものだけが成仏できる」という考えです。
よって修業をしない一般の人は、お釈迦様、仏教、僧侶を敬う気持ちをとても強く持っています。
少数派として、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教を信仰する人もいます。
タイは、法律で信仰は自由とされています。
時差
日本との時差は2時間で、日本の方が進んでいます。
例えば、日本が朝の9時だったら、タイは朝の7時です。
この2時間の時差が、到着後の数日は結構大きいです。
いつも朝5時に起きる人だと、タイだと夜中の3時、外は真っ暗、外に出るには早すぎて退屈してしまいます。
5日もすれば慣れるでしょう。
言語(挨拶)
公用語はタイ語です。
語順は基本的には英語と同じ、主語+述語+目的語ですが、形容詞の位置、疑問形、否定形などは英語と異なります。
日本にはない発音が多く、カタカナで表現できない言葉ばかりです。
タイ語の挨拶
おはようございます(こんにちは・こんばんは) → サワディー
さようなら → ラーゴーン
おやすみなさい → ラートリーサワット
ありがとう → コップクン
すみません → コートー
日本 → イープン
日本語に丁寧語があるように、タイ語にも丁寧語があります。
男性の場合は、クラッ(プ)を語尾に添えます。
例えば、ありがとうのコップクンは、コップクン クラップ
女性の場合は、カーを添えます。
コップクン カーとなります。
気候・服装
タイは熱帯モンスーン気候に属し、日本のような四季はなく、大きく雨季と乾季に分かれます。
雨季は、6月~10月くらいで毎日大雨が1~2時間続きます。
乾季は、11月~5月くらいで最も暑い日は、40℃近い日もあります。
1年を通じて基本的には日本の夏の服装で大丈夫ですが、12月~1月は半袖では寒い日があったり、飲食店内などエアコンが効きすぎていることがありますので、長袖シャツを1枚持っていると安心です。
また、観光でお寺に行く場合は、露出の多い服装だと入れない場合があります。
ノースリーブやタンクトップ、ショートパンツ、サンダルといった、肩や膝を出した格好では、入場できない寺院もあるので注意です。
靴は履き慣れた歩きやすい靴で。舗装されていない道が多く、サンダルでは土や砂ぼこりで汚れます。
でも、ホテルに戻ったあとの散策や部屋履き用に、サンダルもあると便利です。
通貨
タイの通貨はBaht(バーツ)、補助通貨はSatang(サタン)です。
1バーツが3円前後なので、だいたいですがバーツに3をかけたくらいが日本円と考えるとよいと思います。
紙幣は1,000B、500B、100B、50B、20B
コインは10B、5B、2B、1B、50サタン、25サタン
損をしない両替
円高の世の中であれば、それほど両替レートを気にしないで良いのですが、昨今のバーツ高、円安は在住者でなくとも厳しい現実ですね。
旅行者と言えども、差損の出る両替は控えたいものです。
そこで今回は、私が利用している両替商をご紹介したいと思います。
2018年4月某日の、日本円からタイバーツに両替をした時のレート表になります。
一番交換レートの悪い日本国内のJTB店舗と、タイ国内の高レート両替商の差は、0.54円となり10,000円をタイバーツに両替した場合の差額は、382バーツ(約1,299円)になってしまいます。
政府公認高レート両替商
- Super Rich Thailand本店(通称グリーン)少しレートは落ちますが、市内に支店があります。
- Super Rich 1965本店(通称オレンジ)少しレートは落ちますが、市内に支店があります。
- Thaniya Spirit(通称タニヤの酒屋)スーパーリッチとそん色ないレートです。
SILOM付近の方はこちらが便利でしょう。
Super Rich本店
Thaniya spirit
良い両替方法の一例は
- 日本国内では両替をしない
- タイ到着後、空港で最小限の両替を行う
- 日中に高レートの両替商で両替をする
スワンナプーム空港利用者の方は、エアポートリンク改札口付近に、高レート両替商の支店があります。
本店よりは少しレートが悪いですが、交通費などを考えると便利です。
深夜着や、早朝着の場合は営業していないのでご注意ください。
タイの多くの両替所ではパスポートの提示を求められます。
「Please Show your Passport」と掲示されてますね。
そこはコピーでOK。写真ページだけコピーをして財布などに入れておきましょう。
パスポートの現物を持ち歩いて紛失したり、盗難にあったら大変なことになります。
ホテルのセキュリティボックスにしっかり閉まっておきましょう。
「パスポートがなくて両替できなかった。買い物もご飯もがまんした」なんてことにならないように。コピーは出国前に日本で用意しておくのがいいでしょう。
入出国(ビザ)
ビザとは
日本語で査証と言います。このビザとは、国家が自国民以外の外国人に対して、その人物の所持する旅券が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書のことを言います。
現在、タイ王国を訪れる観光目的で入国する日本人には、30日以内の滞在がビザが免除となっています。
タイに移住(中長期滞在)をされる方には、必ずビザ(査証)を取得して頂くことが最低条件になります。
ビザの種類
- 観光ビザ TR(Tourist Visa)
- ノン・イミグラントビザ(非移民)
- 就労ビザ B(Business)
- 教育ビザ ED(Education Visa)
- 退職者長期滞在・ロングステイビザ O・O-A(Retirement Visa)
- 就労者家族ビザ O(Family Visa of Worker in Thailand)
- エリートビザ PE (Elite Visa)
などになります。
教育・学校
タイ現地の学校制度は、幼稚園(3〜6才)、小学校(6〜12才)、中学・高校(12〜15・15〜18才)、大学(18才〜)、大学院
タイには飛び級制度があるので、年齢はこの限りではありません。
ほとんどの幼稚園から高校までは、5月始まりで3月までの2学期制です。
しかし大学は、数年前から欧米のように8月始まりに移行したため、高校を卒業したら半年近く待たなければなりません。
暦・祝日・祭日
タイ太陽暦
タイは仏暦。日本人は西暦と独自の元号を使用していますが、タイも同じく西暦と仏暦を使用しています。
公文書は仏暦が使用されており、ラジオなど公共放送を聞いていると、「0月0日2563年」と記事日時を仏暦で放送しています。
日本も同じ仏教国ですが、あまりなじみがないですね。
その起源は、お釈迦様が入滅した紀元前544年の年、または翌年を仏滅紀元元年(=1年)とする暦で、タイは紀元前543年が仏滅紀元元年となっております。
日本にも、皇紀と言うものがありますので、気になる方は、ご自身でお調べ頂きたいと思います。
さてこのタイの仏暦ですが、西暦に543年を足せばタイの仏暦になりますので、西暦2020年はタイの仏暦では2563年に当ります。
ここで“タイの”仏暦とあえて断りを入れているのは、仏暦の数え方が国によって違うからであり、本来の仏暦は仏滅紀元とも呼ばれ、釈迦の入滅を起点としますが、タイ、カンボジア、ラオスでは釈迦入滅の翌年を元年とし、ミャンマー、スリランカでは入滅の年を元年としているので、国によって違いがでてしまいます。
そう言えば、私の免許証も、誕生日・有効期限は、仏暦と西暦の両方が記載されております。
祝日・祭日
1月1日 太陽暦の元旦
2月9日 万仏祭
4月6日 チャクリー王朝記念日
4月13~15日 旧正月(ソンクラーン)
5月1日 レイバーディ(民間企業のみ)
5月4日 国王即位(戴冠)記念日
5月中任意の1日 農耕祭
5月11日 農耕祭(官公庁のみ)
5月26日 仏誕節
6月3日 スティダー王妃誕生日
7月5日 三宝節
7月6日 入安居(官公庁のみ)
7月28日 ワチラロンコン国王誕生日
8月12日 シリキット大后記念日(母の日)
10月13日 ラーマ9世記念日
10月23日 チュラロンコン大王記念日
12月5日 ラーマ9世誕生日(父の日)
12月10日 憲法記念日
12月31日 大晦日
法律
世界には日本と異なる法律が存在します。
タイに住んでいたり、事業をしていると、タイ独自のルールや法律が存在していることを意識してしまいます。
そのような日本とタイの法律の違いを、少し紹介したいと思います。
外国人は土地の所有ができない
基本的に外国人の土地所有は出来ない事になっております。
外国人が所有できるのは、コンドミニアムなどの区分所有は認められています。
※ 外国人による土地所有の例外4,000万B(約1.3億円)以上を投資資金としてタイ王国に持ち込み、大臣承認を得た外国人は、1,600平米まで土地の取得が可能となっている。
不敬罪がある
民主国家では普通の言論の自由は通用しない世界になります。
タイでは王族は絶対的なものであり、批判的な行動・言動は不敬罪になります。
今の軍政権においては、かなり厳しく取り締まっており、SNSやネット上のつぶやき行動、言動などで、外国人の摘発が多くなっております。
不用意な言動やSNSでの投稿には、不用意な王室関連の話題をしないなど十分な注意が必要になります。
タイに在住をした際に、90日毎に所在をイミグレーションに報告をする義務が生じますが、その際に外国人情報フォームの記入を求められる場合がございます。
その内容に使用しているソーシャルメディア(LINE/Facebook/Twitterなど)を記入する欄があり、政府が取り締まりを行える下地を作っています。
固定資産税がない
タイには固定資産税は存在しません。
タイは世界でも有数な格差社会になっております。
富裕層と貧困層の格差はすごく、タイで富裕層になれば、その後に事業の失敗などが無い限りは、富裕層のままでいられる事を意味します。
この背景には、日本にある相続税や固定資産税など、富裕層から税金を徴取する制度がタイにはなかったからです。
ようやく相続税が導入されましたが、その税率や適用範囲を見る限りは、まだまだ富裕層優遇な制度です。
固定資産税である土地建物税は、既得権益層、富裕層の反発で先送りにされている模様です。
電子タバコは罰金
電子タバコはタイでは違法となり、電子タバコ禁止条例がタイ商務省から2014年12月27日より発令されています。
日本では一般的なアイコスをはじめ、加熱式のタバコも含まれます。
違反した場合、最高で10年の懲役、または50万Bの罰金のいずれかが科せられます。
商売目的でなく、個人的に所持・利用していた場合でも罰せられます。
またタイ消費者保護委員会は、2017年8月以降、電子タバコと水タバコを販売・購入・輸入した者に対して、10年未満の懲役刑及び100万B未満の罰金が科すことを新たに規定するなど、さらなる厳罰化の方向にありますので、一層のご注意が必要になります。
入港時に免税範囲を超えるタバコの持ち込みは課税ではなく罰金
タイ入国の際、タバコの持ち込みには制限(1人250グラムまたは200本まで)があり、超過分が没収されるだけでなく、1カートン当たり約3,000B(約1万円)という高額な罰金が科されます。
またタイ入国時に、知人のタバコを一緒に持っていただけで高額な罰金が科された日本人が実際におり、入国時の税関検査には十分ご注意をしてください。
拳銃所持は合法
タイ人は許可書を持っていれば合法的に、比較的安易に銃を所有する事が可能です。
もともと気質の荒い方の国民性ですから、外国人が安易に喧嘩をしてはいけないと感じました。
しかし、外国人は特別な理由がないと銃を所持する事はできません。
銃の規制が厳しい日本人には、あまり知られていない事実です。
様々な分野において、日本とタイでは法律が違う点が多いのも事実であり、事前に専門家などに相談をする事が大切ではないでしょうか。
海外であると言う事を十分認識し、日本はこうだからと安易に判断する事は禁物です。
法律的にお困りのことがあれば、速やかに専門家などにご相談をすることが、問題が大きくなることを防ぐ近道です。
飲料水
タイでは水道水は飲めませんので、コンビニなどでミネラルウォーターを購入して下さい。日本と同じメーカーのミネラルウォーターもあるので安心です。
ホテルの冷蔵庫に入っているミネラルウォーターも大丈夫かとは思うのですが、ちょっと変色している場合もあるので、その時は注意した方がいいでしょう。
レストランで出されるお水や氷も同様に注意して下さい。
そして、シャワー程度なら問題ありませんが、私はうがいや歯磨きもミネラルウォーターにしています。
海外でお腹を壊すと出かけるにも、帰国するにも大変なので、慎重に行動することをおすすめします。